医療者意識とオーガニック-アンチ派寄りから始まった私のオーガニックライフ
オーガニックを学び始めた頃、「〇〇をしない」「〇〇がない」という面ばかりに目がいってしまったことがありました。何かを排除した上で成り立つ広がりのある幸せなんてあるの?とオーガニックを少し懐疑的な目で見ていました
でも、なぜか、オーガニックは私たちの生活の根幹に無くてはならないものである意識はあり、オーガニックライフを過ごし続けたら、沢山の「ある」に目を向けられるようになりました
オーガニックは「なんとなく良いもの」という認識で学び始めたのではないからだと思います。私にとって、オーガニックを学び始めた時にその学びの先に求めていたものは、今私が目の前にする患者さんたちの身に何が起きていて、起きていることの原因の1つになり得るのか、又はがんという病気の罹患数がこれ以上加速的に増えていかないようにできるものなのだろうか?という問いへのヒントでした
オーガニックの良いところを押し出して伝えたとしても、それは受け取り手によっては良くない一面に見えてしまうこともあって
それはあらゆることにも当てはまることですよね
沢山の「ある」に気づかせてくれたのも、オーガニック仲間たちの励ましがあったから
私が将来こんなことをやりたい、とオーガニック仲間に伝えてみたことがありました
そして、その当時に漠然と感じていたオーガニックの排他的な一面への不安もぶつけてみました(私が個人的に感じていたことです)
私が感じていた、オーガニックの排他的な一面とは
「オーガニックはあらゆるものが生まれる過程に関わるすべての物・事・生物・環境への配慮がなされた仕組みである」
(ドイツIOBオーガニック専門家コースで学んだことからの私なりの解釈)
この定義に当てはめると、配慮がなされていないと捉えられる事に携わる人たちは、オーガニック「でない」事に関わっていることになります
でも、そういった人たちも世界には沢山いて、その人たちがいなければ成り立たない社会の一面もあって、その人たちだって頑張って生きているのに、オーガニックを推進していこうとするとき、私は間接的であってもその人たちを否定しなければいけないのか、というものでした
その人たちもオーガニックのサイクルに入れるのだろうか?
と思ったのです
オーガニック仲間たちは、私の考えやそういった人たちを否定してしまうのではなく、私を励まし温かい言葉をくれました
善悪に分けるように線引きして見るのではなく、社会の仕組み自体を変えていこう、と本気で考えている仲間がこんなにいるのか、と勇気と元気をもらった思い出があります
多くの人が同じ想いをもって、それぞれのスタイルで「こうだったらいいな」という社会の一部をつくっていく
塵も積もれば山となる
私は医療とオーガニックという切り口から
1つの点のピースが線となり、輪となったら、きっと面白いことが起きそうですよね
今年私は、そのピースを増やす作業を進めていく予定です
医療というのにも様々あり、医療の世界でも西洋医学と東洋医学、標準医療と代替医療、というように対比的に言われる方法論があります
これは物事を体系的にするために分ける必要があり、というか別のところから発生した医療スタイルだから別物であるのは当たり前
ただ、ゴールはどうでしょうか?
医療のゴールとは
「その人が幸せであること」
(平沼の見解)
人の幸せは色々で、その人のためになることも人によって様々あります
方法が違うだけなのに、善悪のように言われてしまうこともあるし、そう吹き込まれるからそう思う人が増える側面もあります
健康や命に関わる医療には大きな責任が伴います
医療者たちは、どんな立場の人であれその責任を負いながら患者さんたちの前に立っています
医療業界内でのいがみ合いほど、世界を狭めることはなく
方法論のいがみ合いは、1人のヒトの生死を目の前にしたとき、とてもちっぽけなものに私は感じます
生きるか死ぬかの瀬戸際に、
あるいは死を目前にしたヒトの想いを汲み尊重しようとするときに、
そのヒト以外の他人のプライドや考えに関する議論はあまりに滑稽
そのヒトの人生はそのヒトのもの
踏み入ってはいけない、ということではなく
そのヒトのことを尊重する方法を一緒に考えたいじゃないですか
死の前の状況というのも人それぞれで、
例えば重度の認知症で意識がほとんど無い方もいらっしゃいますよね
終末期の過ごし方というのも大きなポイントになってきますが、それは今回はひとまず置いておき
そういった人を前にした医療者や関係者が取るべき行動は、最大限その人のことを理解しようと努めたものであってほしいと私は思います
本人が置いてけぼりになってしまうような議論は無意味で、その人のためにどういう行動が好ましいだろうか?という議論は沢山したいですね
私は医療従事者の端くれで、医師とは全く違う立場にいる人間ですが
その立場なりに、医療者意識を伝えていく、医療者意識の多様性も理解していく難しさも感じています
医療を変えていく、というのは壮大すぎるし正しい表現かも怪しいですが
「自分はちゃんと生きている」
という実感を取り戻す空間は提供できるのではないか、と考えています
ただなんとなく日々が過ぎていく
それももちろん良いでしょう
あなたの人生はあなたのものだから
過ぎていく日々の中で
自分を見失うとき、誰かありきの自分であるとき、人はとても弱くなるのではないでしょうか
あなたの人生はあなたのもので
あなたの心身もあなただけのもの
自分というスピリットは誰にも理解できないし、コントロールされ得ない
自分が自分の操作方法を良く理解して付き合い、メンテンナンスして、修理するのです
疲れ果てていたらそれはできないと思います
だから、自分を取り戻す空間を提供したいなと考えています
まずは、ヨガを通した空間BLUE ORGANIC SPACEを2021年4月にオープンしました
さて、次は・・・?
お楽しみにしていてください
最後までお読みいただきありがとうございました