オーガニックの食事療法とは異なる点

今回は、あるエピソードから、まだまだ多くの人々の間での「オーガニック」というものの認識が「我慢するもの」といった印象であることを知りました。その会話からオーガニックライフの本質を紐解いていきたいと思います

あくまで、患者様と一緒に歩んでいくセラピストとしての立場での視点と見解であることを最初に断っておきますね。これが絶対的なものではありませんので、読まれた方の良いように受け取っていただけたら幸いです

ある方のこんな話がありました

「オーガニック推しの人に砂糖はダメだ、あれはダメこれはダメ(食べ物)、と言われたのよ~!」

この時点で、オーガニックの本質を理解されている方からしたら2つの事が混在してしまっているのに気づかれると思います

この方、この出来事からオーガニックという言葉に対してトラウマを感じ、アレルギーのような反応を示すようになってしまいました

つまりは制限をされ得るという恐怖を植え付けられてしまったのですね

本当にお気の毒です

オーガニックライフをオススメしたい私にはとても残念なエピソードでもありました。オーガニックはむしろ、もっとオープンで広い視点のものなのになぁと

1つずつ整理していきましょう

まず、この会話には2つの事が混在しています

①オーガニック

②砂糖はダメなどの食事内容制限

この2つはイコールではありませんし、全く別のカテゴリーの話になります

①は、どのような商品・製品を選ぶのか、ライフスタイルの選択肢の1つであるのに対し

②は、健康あるいは病気をしにくい身体であるための食事改善の選択肢の1つ

どちらも別々のカテゴリーの中の1つの選択肢に過ぎないのです

②の砂糖に関しては、病気になりにくい、とくにがんに冒されにくい身体であるための食事として多くの研究報告があがっており、エビデンスとして証明もされてきている、健康のための確かな情報になります

(何もオカルトで砂糖制限を謳っているわけではないのです・・・というのは真実としてお伝えしておきたいと思います)

が、②の食事内容制限というのは、健康にいいからと言ってそれを絶対にしなくてはいけないものではないですし、ましてその食事を守っていないから必ず病気になると言い切れるものでもないです

健康的な食事は、格段に病気リスクは下げてくれますが

例えば、がんの治療中の方だとしましょう

中には一念発起して、食事を見直し、生活を見直し、仕事の形態を変え

がんになったことを振り返ってみて、ご本人が要因だと思うものを改善していく働きかけをする人もいるかもしれません

しかし一方で、治療中(とくに抗がん剤治療中)というのはとても体力を消耗していますから、そんなに頑張れない人だっているでしょう

更に言えば味覚や知覚の変化も起こり、以前食べられていたものが食べられなくなる方もいらっしゃったり、食べることや食器を持つことすら苦痛となることもあるくらいですから、それは壮絶な状況なのだと察します

だから私は、やるのが偉い、やらないから怠惰だ、とは全く思いません

たとえ脳内で改善せねばと考えていても、できないときはできないのです

それをできるような心身の状況にするのもセラピーの1つだったりはしますが、それは今回は脇に置いておきましょう

ヒトは誰しも心身の余裕のない時には頑張れないのです

心身に余裕のできた時に、本当は脳内で警鐘を鳴らしていた懸念点を1つずつ解決していけばいいと思うのです

強いて頑張るとすれば、そのような状態にならないように健康なうちから心がけておく、ということは言えるかもしれませんね

新しいことを始めたり、生活を変えることはとてもエネルギーのいる作業ですから

全面的にサポートしてくれる人が近くにいればハードルは下がるかもしれませんが、先ほどの例に出したように病気から復帰中は頑張らない練習をするべきです

だって、「頑張りすぎたから」病気になったのでしょう?

それを食べ物が、仕事が、薬が、自分以外の何かが解決してくれるわけがないのです

それはあなたが頑張るしかないのだ、と言いたいのではなく

頑張りすぎて病気になった自分を、自分なりの方法で心から労わる行動を取ってみましょうということです

少し頑張るのは心身が回復してきたら、ゆっくり考えましょうよ

さて、①オーガニックについては以前のブログでいくつか書いておりますので、そちらのリンクに飛んでいただければ詳しく定義や概念というものを再確認していただけると思います

過去ブログ:オーガニックの健康の原理

過去ブログ:オーガニックの健康の定義

オーガニックという選択肢がライフスタイルにあるということは、とても素晴らしいことだと思います

ゼロよりは1

この積み重ねが、まわりまわって自分の元に還ってくると私は思います

これは何も精神的なことだけを指すのでなく、

世界に存在しているすべての物質は、存在するべくしてそこにあり、存在するべき輪をもって働きかけ、あるべき形で存在しているからです

それを可能な限り尊重し、またヒトがつくりだした社会というものの輪が可能な限り美しくあるために、オーガニックは必要なことだと私は考えオーガニックライフを送っています

どうか、まず自分にとって良い選択をする勇気を

そして、心身の回復と共に自分の外の社会との繋がりを得るためにオーガニックライフを

最後までお読みいただきありがとうございました