10月はピンクリボン月間

乳がんの早期発見・早期治療開始のために検診を促す活動月間のことです。来週から始まるピンクリボン月間に向けて書いてみました

今回は、オーガニックとオーガニックライフの違いについてお話したいと思います。これを理解するには、食とがんの関係から、話をスタートしていくとよいかと思います

がんは、複合的な要因が関係する病気の1つです
食事、睡眠、運動、心理的ストレスetc…
どれか1つだけを解決すればがんを防げる!ということも言い切れません

もちろん、がんリスクを上げる食べ物、下げる食べ物は栄養学的にありますし、それに基づいた食生活はがん予防にとても良いと思うのでおすすめします

がんリスクを下げる食べ物を一言でまとめると、抗酸化作用の強いもの又は酸化しにくいものであると言えます
(野菜や果物、未精製穀物など)

逆に、がんリスクを上げる食べ物は、酸化しやすいものということです
(肉類、乳製品、砂糖など)

私がお会いしてきたがんサバイバーの方々は、とても頑張り屋さんで責任感も強く、また与えられたことは絶対にこなし甘えたことは言わないストイックな性格が多いと感じています

人それぞれ生活が違いますから、人生背景も異なり、食生活も様々
共通することは何だろう?と考え出てきたのは、

「頑張りすぎた」

・・・?

え???それだけ?

いやいや、頑張るってものすごいエネルギーですよね

頑張ることはとても素敵なことで、私は頑張る女性を応援したいと思っています

ただし、頑張り方には工夫が必要かもしれませんね
これについては後述したいと思います

さて、オーガニックとがんの関係はどうでしょうか?
世界ではオーガニックと発がんの関係について、主に除草剤を含む農薬の影響について触れた論文は多く存在しています

殺虫剤や除草剤を含む農薬がなぜ人体に影響するのかをイメージしていただけるよう、簡単に説明しますね

殺虫剤は生物である虫を殺すためのものです。神経などの組織破壊を起こすことで死に至らしめるのです。広い意味での生物として同じヒトの身体組織にも影響するのは、簡単に想像できると思います。主に中枢神経系を破壊するため、胎児のうちに暴露すると脳の発達に影響を及ぼします

除草剤も同じです。生物の1つ植物を殺すためのものなので、構造破壊を起こさせうるものということです。除草剤の暴露により奇形児出生が増えるなどの影響がみられます

農薬とがんの関係についての海外論文でみられるものの多くは、というかほとんどは、非ホジキンリンパ腫や小児白血病のような種類のがんと農薬の関係でした*

つまり腫瘍性のがんとオーガニックについての関係性について書かれた論文は見あたりませんでした(メタ分析、システマティックレビューでの検索結果に限る)

だからと言って、腫瘍性のがんとオーガニックが全く関係ないと言い切れるものではありません

そこで私は考えました。オーガニックライフがもたらしてくれるものの中に、がん予防につながるものはないか?と

もちろんこれは私の頭の中での仮設であり、真実・真理を述べているものではありません

がん治療における三大標準療法を否定するつもりも全くありません
なぜなら、それらによりがんが快方に向かう方を多くみているからです

標準治療をやめて、オーガニックで治しましょう!そういうことを言いたいのでは全くないことを強くお伝えしておきます

治療のプラスアルファの要素として、オーガニックライフはがんに対して有益なものとなるのではないか?と考えています

そこで皆さんの中に生まれるだろう疑問・・・「オーガニックライフ」って何?
「オーガニック」と何が違うの?

オーガニックとは、ある商品のことだけを指すのではなく、生産過程に関わる全ての生物と環境への配慮がされたプロセスも含んだパッケージ全体のことを言います

そして、オーガニックライフとは、それらオーガニック商品を消費する生活のことだけを指すのではなく、それに加えて持続可能な心身で生活していけるように取り組む「生き方」のことだと私は考えています

健康は生活の資本である、とはよく言いますが、
ヒトの身体とくに脳というのは調整機能に優れ、順応することに長けています

この順応力により、ヒトの身体機能の遺伝的適応環境と現代の生活環境との間に大きなミスマッチが起こり、あらゆる病気や不調が起きていると言う学者もいます**
ヒトの遺伝子は100万年前から変わっていないのに、100万年前と現代の生活環境はあまりにかけ離れた状態にあります。文明の発達により「楽」であることの意義が変わっていっているのかもしれませんね

遺伝子レベルで考えたとき、本来のヒトの適応環境に合わせて生活する=100万年前と同じ生活をするのが良いのかもしれませんね(笑)

私はそう思いませんが・・・笑
もう、現代では反って難しいでしょうね

私が言いたいのは、「自分の心身の声を聴きましょう」ということです

今、私は無理をしていないか?
作り笑いを浮かべ、毎日ヘトヘトになるまで働いたのに充実感のない日々を過ごしていないか?
身体が喜んでいるか?
心は弾んでいるか?
その決断は私のために下しているか?
誰かのためだけの行動になっていないか?

つまり

「心を削っていませんか?」

私は、ある大切な人からこの言葉を投げかけられ、ハッ!と気がつくことができました

私の心身を疲れさせるストレスの多くは心を削っていたことで起きていたのだ、と

頑張ることはとても素晴らしいことだけれど、心を削って頑張ったことから得られた達成感は麻薬的であり、そうまでしないとそのような達成感や達成度は得られないのではないか?という錯覚に陥っていました

頑張り方を間違えていたのです

なぜ間違っていたと言えるかというと、
そのような頑張り方がクセになっていた私は、それでも身体に不調がなく生活できていたために数年頑張りすぎて仕事をしていました

そうしたどうなったでしょうか

別のブログでも書きましたが、もう、ありとあらゆる不調が出てしまったのです
その時にまたハッ!と気づきました

あの時に言われたことをまた忘れていたのだ、と

心を削り、身体にも負荷をかけていて、脳はそれをごまかすのが上手いことも知っているはずなのに、心身の声を全く聴こうとしていなかったのだ、と

幸い、今のところ取返しのつかない大病とはなっていません

その要因としては、食事内容には気を遣い、抗酸化を心掛け、セルフケアはできる範囲で(不足していたが笑)行っていたからかなと思っています

それからというもの、私は自分の心身の声をよく聴くようにし、心身がNO!と言っているものは継続しないことを一番の養生としています

他人にどう思われようと、気遣いはしつつも無理はしないこと
当たり前のようで私にはとても難しくコツを覚える必要がありました

もちろん消費するものたちは、オーガニック製品や食品、オーガニックコスメ、環境負荷の少ない薬品類、サステイナブルファッション、サステイナブル製品を選ぶように心がけ、プラスティック消費も減らすよう工夫しています

自分が愛せるものに囲まれることは、他者への愛の渡し方も他者からの愛の受け取り方も変わっていくと思うからです

オーガニックライフを始めて3年以上が経ち、私自身は変わったと思います

あらゆる製品・食品の生まれる裏側に隠されたストーリーを知ったとき、多くの人がオーガニックなもの、サステイナブルなもの、に安心を覚えるのではないでしょうか

ただし何より大事なのは、心身の居心地のよさ

自分にとって心地よい生活を送れているか

ふとした時に自分に必ず問うてみてください

今、私は幸せ?

誰かと比べないで

あなた自身があなた自身の軸でみたときに、幸せですか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました

 

出典:
*Published: 15 September 2007
Occupational exposure to pesticides and risk of hematopoietic cancers: meta-analysis of case–control studies

*A Systematic Review and Meta-analysis of Childhood Leukemia and Parental Occupational Pesticide Exposure
Donald T. Wigle, Michelle C. Turner, and Daniel Krewski 1 October 2009

*JP J Biostat. 2014 Nov; 11(2): 89–101.
INCREASED RISK OF CHILDHOOD BRAIN TUMORS AMONG CHILDREN WHOSE PARENTS HAD FARM-RELATED PESTICIDE EXPOSURES DURING PREGNANCY
Brian Kunkle,a S. Bae,b K. P. Singh,b and D. Roya
-Whyatt RM, Barr DB, Camann DE, Kinney PL, Barr JR, Andrews HF, Hoepner LA, Garfinkel R, Hazi Y, Reyes A, Ramirez J, Cosme Y, Perera FP. Contemporary-use pesticides in personal air samples during pregnancy and blood samples at delivery among urban minority mothers and newborns. Environ Health Perspect. 2003;111:749–756. [PMC free article] [PubMed] [Google Scholar]
-U. S. Environmental Protection Agency. US EPA National Home and Garden Pesticide Use Survey; Washington, DC. 1990. [Google Scholar]

**人体600万年史 科学が明かす進化・健康・疾病 上下 ダニエル・E・リバーマン著(早川書房)