愛と平和とオーガニックライフーオーガニックに含まれる見落とされがちなコスト
8月15日は日本の終戦記念日
この記事は2021年の終戦記念日に投稿していた過去のものを再アップした内容となります
お伝えしようと思うことは、平和への願いと、生き方の選択としてのオーガニックのキーポイントについてです
皆さんがそれぞれ考える平和とはどんなものですか?
それに少しでも近づくために身近なことでできることがあったら良いと思いませんか?
戦争体験者が減り続ける中で、私のような未体験者にできることは何だろうか
どんな社会にしたいだろうか?と自分に問う季節
私なりの戦争や平和への考えや想いと、オーガニックに含められているコスト(非オーガニックでは搾取されがちなコスト)について触れようと思います
小学生のころ、学校の宿題で”戦争体験者に戦時中の生活について聞く”というものがありました
私は祖母に聞き、幼いながらに
「なんて今とかけ離れた世の中なのだろう」
という印象を持ったのは覚えています
いまや、そんな祖母も何年も前に亡くなりました
戦争を体験した方々も後期高齢者となっていき、だんだんと語り継がれる風潮は薄くなっていくのだろうと感じます
でも、戦争は語り継がれなければいけないと私は強く思います
戦争をする?しない?したい?したくない?
そんな話じゃなくて、
「どう生きるのか」
これは私にも伝えていくことができるはず
生きて何をしたいのか?
なぜ、生きたいのか?
どう生きたいのか?
これは同時に「死」について考えることでもあると思います
死から目を背けるのではなく、
生命というのは生まれ、そしていつか死ぬことを受け入れ、その死がどうであるべきか
それを考えていける人間社会であってほしいと願います
戦争時の映像とか体験者の遺すものや言葉は、それらを強く印象づける衝撃が詰まったものだから、そのままのカタチで伝承していかれるべきです
戦争というものは、人間だけでなく、自然やそこに生きる他の命も巻き込むということを忘れてはいけないですよね
それがすべて人間の手によってもたらされるなんて、考えただけでも恐ろしい
そんなことをするのは人間だけ
戦争体験者が少なくなっていく世の中で、未体験の私から次世代に伝えていけることは
「生きる喜びと実感」
そして、「すべての命の尊さ」
ではないかと思います
そこを飛びぬけて、知識やラベルだけを植え付けても意味はないでしょう
オーガニックに含まれているコスト
現代の日本で暮らす人の多くは、何かを購入して消費する生活ですよね
オーガニック製品は非オーガニック製品より高い印象を持つ人は多いのではないでしょうか
それはなぜだか考えたことはありますか?
いい食材だから?
いい素材でつくられたものだから?
その「いい」って、何が「いい」のか考えてみてください
例えば、無農薬・無化学肥料栽培のオーガニック野菜だとしましょう
・消費者の健康にいい:これについては異論を唱える人は少ないと思うので省きます
・生産者の健康にいい:農薬の暴露による健康被害を一番受ける人は生産者です。実際に農薬暴露にあった農家の子どもや胎児の身体機能や疾病にも影響を及ぼすという研究報告は世界中で多く上がっています。無農薬栽培をするということは、大変な栽培の苦労はついてきますが、生産者の健康を守ることにもなるのです
・土地にいい:土中には虫や微生物が存在し、畑の外からも虫や鳥などの動物が行き来します。その土地に農薬を使用することは、そこに存在している栽培作物以外の動植物たちを殺すことになるのです。農薬は神経破壊を起こす劇薬です。その土地に根付いた動植物の生態系を壊すことになり、生まれていた循環を断つことになります。それは、次なる循環も絶やすことになり、化学肥料を漉き込むなどしないと作物が育たない土地になってしまうのです。また、稲作の水田であれば水を引き、川や用水路に水を流します。そこで使用された農薬などは水田の外へ流れていき、川そして海へと垂れ流しになるのです
(参照ブログ: 知ってて損はない水田で使われた農薬が河川や環境に与える影響 )
・生産過程の透明性がある:生産者だけでなく生産過程に関わるサプライヤーやバイヤー、流通に関わる人などのすべての人へ正当な賃金が支払われていたり、その商品がどこで生まれ、どのようにしてここまで届いているのかをクリアに開示できる仕組みになっています。何か隠さなくてはいけないことがあるということはつまり、どこかで賃金の搾取が行われていたりするわけです。海外製品だとよく見かける言葉がフェアトレードやトレーサビリティシステムで、簡単に言うとこれらのことを指します
(参照ブログ: 92粒の手間賃は?)
オーガニックはある製品が生まれるまでに関わる全てのヒト、動植物、土、水、大気すべてに配慮された仕組みのこと
人がつくるものは何かしら人の手が加えられるわけで、これらに配慮するためには人の手が加わる部分に費やされる様々なコストを考慮されていることも重要なポイント
それらのコストがきちんと透明性のあるかたちで含まれているため、オーガニックなものは高価になりがち
今はそうですが、世の中はオーガニックが当たり前になっていくと思いますし、そのように働きかけている人たちは沢山います。そのような働きかけが多くなればなるほど、物事の価値観は代わり、金額面上のコストも抑えられていくはずです
だから、全部じゃなくていい
無理はしない
でも、ちょっと手に取るものや何気なく使っているもの、水道水なんかにも気を配ってみる
100%にできなくても0%より1%にしてみる、そんな気持ちで多くの人が取り組めば世界は変わっていくのではないでしょうか
塵も積もれば山となります
いま私たちの身の回りにあるもの、これから出会うものがそのような配慮に満たされていたとしたら
目の前にあるその物自体がもたらしてくれる「いい」こと以上に、その裏側にあるストーリーに関わる多くの命にとって「いい」ことの歯車に私たちも巻き込まれることになります
その歯車を回すのは私たち自身です
だから、オーガニックライフ
この日本に生まれ、好きなことで生きていけている身だからこそ、どんなにちっぽけなことでも伝えていかねば、と思い、こうしてブログに記してみました
最後までお読みいただき、ありがとうございました
2021.8.15 平和祈願