オーガニックの健康の原理
オーガニックにも原理がある
前回、健康体であるために自分のためにすることが皆のためになるということをお話しました
今回はその健康について鍼灸マッサージ師としての目線から少し掘り下げ、それがオーガニックにどう結びつくのか、をお伝えしたいと思います
私は鍼灸マッサージ師という職業柄、様々な身体的特徴の方と接します
そこで出会う中には健康だなぁと感じる方もいれば、う~ん健康的とは言えないなぁと感じる方がいます
その健康かどうかの境目は、疾患の有無、症状の有無、ではないと思うのです(個人的視点)
例えば、脳卒中や脊髄損傷によって麻痺のある方、進行性の病で次第に身体機能に変化が出てくる方、先天性で関節に変形のある方、病院では原因が特定しにくい耳鳴りやめまいがひどい方、抗がん剤による全身性浮腫で歩行に苦労される方、がん治療を10年以上前に終えているが手足に痺れが残る方
このように状態だけを取り上げると身体的苦労の多い方は沢山いらっしゃいますが、少なくとも私がお会いする方々はとても健康な方が多いです
・・・健康とは何か?
「Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.(世界保健機関憲章前文の一部抜粋)
健康とは、単に病気でないとか脆弱でないということだけでなく、身体的、精神的、社会的に満たされた状態のことである」(平沼訳)
これはWHO(世界保健機関)憲章前文の一部に書かれた健康の定義です
昨今イロイロと話題になったWHOですが・・・この定義は様々な側面を包括していて無駄のない文だと私は考えます
人により様々な生活背景がありますが医療は誰しも受ける権利があり、健康体でいる権利があります
身体的苦痛は、時に精神的苦痛をつくり出すことがあります
社会的苦痛が精神的苦痛をつくることもあります
身体的苦痛が社会的活動を抑制してしまうことがあります
この文に出てくる3つの要素は人間がこの社会で生きる上ですべて関係し合うのです
身体的苦痛は時にその人の生きる希望さえ失わせることがあり、どう生きたいかというところに目を向けられなくすることがある。私はそんな人たちにも出会ってきました
私が鍼灸マッサージ師としてその人たちにできることは、できる限り寄り添い、少しでも身体的苦痛を減らすこと
どう生きるかに目を向けられるような身体状態にすること、つまり健康な状態に近づけること
鍼灸マッサージ師として最大限できることはそこまで
でも、”健康”をつくる構成要素は身体面・精神面・社会面だけではないような・・・?と続くモヤモヤ
私たちの生きる社会のことだけを考えていて健康でいられるか?
だって生きるには、空気と水が必要で、食べ物も必要で
人間社会や1つの身体という枠から視野を広げて
というか宇宙から地球を見るように私たちを見たとき
地球上の大気や水、光、ヒト以外の動物、植物と1つの身体との関係性は?と
さて、次にオーガニックで初めての国際基準となったIFOAM(国際有機農業運動連盟)の打ち出す有機農業の原理4つの中から1つ、健康の原理を紹介します
「健康とは、全体のことであり生物システムの完全さである。それは、単に疾病や病気が無い状態でなく、身体的・精神的・社会的・生態的に満たされた状態が維持されてい
ることである。免疫・回復・再生が健康の鍵である。」(IFOAM 有機農業の原理より抜粋)
生態的に満たされた状態
私の中で何かがストンと腑に落ちました
オーガニックライフを勧めたいのは、鍼灸マッサージ師としての枠を超えた平沼穂香個人としての活動なのです
いかがでしたでしょうか?
目に見えないオーガニックの価値を可視化していくのも現代のオーガニックの動きの1つです
最後までお読みいただき、ありがとうございました