治療ではない、「共に歩む」ためのヨガ

BLUE ORGANIC SPACEは、乳がん術後・治療中・治療後の方へのリハビリヨガ
としての「乳がんヨガ」をお届けするべくスタートしたサロンです
初めは乳がんサバイバーを対象としていましたが、有難いことにニーズがあり、
婦人科がんサバイバー、シニア世代へのヨガやリハビリ運動を提供する機会も増え
今では「リハビリヨガ」for女性(がん)、をメインとすることとなりました

がん転移状態との付き合い方

様々な受け取り方があるとは思いますが、セラピストとしての立場から私なりの角度
で、がん転移状態との付き合い方についてをシェアしてみようと思います
骨転移がある場合、転移箇所を伺える関係性なら伺う方が、ヨガのポーズや運動レベル
選びに重要になるので伺います
例えば、リンパ浮腫があって骨転移もあるようなシチュエーションにも対応するとき
MRI検査前で詳細が不明な場合には、神経症状のようなものが出てきている原因が
・構造的問題(骨変形/筋損傷など)or筋筋膜由来
・腫瘍が神経を巻き込んでいるor圧迫している
大きく分けたこの2つのどちらに分類されるのかを身体機能テストや徒手介入だけでは
鑑別することが難しいです
少なくとも骨が脆くなっていることのみが把握できるので、骨への負担になる動作は避ける
という判断を下します(MRI検査結果が出るまで)

貴重な時間のシェア

人生って長くない
その人の限られた時間の中で、骨転移が分かりショックなのにも関わらず、セッションを
休まずに来られるのには意図があるのだから、
私が取るべき立ち場として、腫物に触るような扱いは的外れだし、空元気もおかしい
その日をいかに良い日であったと思ってもらえるか、有意義な時間の提供を考えると
・骨負担になる動作×≒回旋負荷/荷重動作など×
→荷重の軽い(自重)アイソメトリック運動
・リンパ浮腫への配慮
→腕または脚を上げた状態の動作〇、体幹部/腹圧アップへのアプローチ
・診断による精神的ショック
→自律神経トーン調整
これらの要素の組み合わせでセッションを組み立てられますし、
その日は完全にリストラティブヨガ(心身回復のためのヨガ)に切り替えたり、
呼吸法を深める日にあてたり
今日はこれができ「ない」と思っていても、何か別の「ある」を見つける時間になりますね
BLUE ORGANIC SPACEでは、みんな限られた時間の中で精一杯頑張っているその貴重な時間
を共有させていただけることに感謝をお伝えするために、お一人お一人に合わせたセッション
の提供を基本としています
「共に在る」ということを改めて考えるきっかけをくださったのは、BLUE ORGANIC SPACEが
オープンして1か月のころ、1番最初に来られたお客様でした
その方とお会いしてから約1年が経ちました
治すのではない、共に歩むということ
この心を忘れずに過ごしたいと思います